月例三三独演 新春特別公演 昼席





1/5(土)14:00〜16:00(過ぎてたかな?)@内幸町ホール
古今亭朝太 『のめる』
柳家三三 『かつぎや』
柳家小満ん 『盃の殿様』
仲入り
柳家三三 『大工調べ』





今年の落語活動は三三さんの会からスタート。
朝太さんに続いて登場した三三さん、まずは景気のいい告知から。6月の初めに国立演芸場で三日間独演会をやるそうだ。三三さんは現在33歳、6月の会は1日三席で三日間、国立演芸場三宅坂にあって客席は300席…という「三づくし」の会。
去年、一番たくさん聞いた落語家は三三さんだったが、今年もたくさん聴きそうだ。


一席目はお正月らしく『かつぎや』。縁起かつぎの呉服屋の旦那が、店の者に年始客の名前を縮めて言わせて記帳するところ、「次は“ほうじ(法事)”」「ヤな言葉だねぇ、誰だい?」「ホームレスの次郎吉さんです」なんて具合に、軽ーく明るく。


この会は、いつもは三三さんが三席やるけれど、新春特別公演というわけでゲストが招かれて一席やった。昼席のゲストは小満ん師匠。以前、師匠八代目文楽の思い出を綴った著作(たしか『べけんや』)を読んだことがあったが、落語を聴くのは初めてだった。
文楽に心酔し、“書生”のようなカタチで文楽宅に出入りするつもりで会いに行き、弟子入りしてしまった…と書いてあったっけ。マクラで文楽志ん生圓生、三平…といった故人のモノマネで昔の寄席の初席の風景を語った。エッセイを読んだ時も感じたことだけど、昔―落語黄金期とよばれた当時―の落語界を愛し、あの頃のままの世界に居るヒトという感じがする。ゆっくりと流れるような語り口は眠気を誘い、周りの客が次々と舟をこぎだした。でも、品のいい『盃の殿様』だった。


最後は『大工調べ』(通し)。この噺は、家元と小三治師匠のが好きだ。それらと比べると、三三さんのは、与太郎がフツウというか標準的というか、やや大人しい。そして政五郎が若い。タンカが見事(速くてしかもちゃんと聴き取れる)なところに、若さを感じるのであります。
サゲは、お奉行さまと政五郎のセリフ、「大工(細工)はりゅうりゅう」「調べ(仕上げ)をごろうじろ」。すごく面白いというのではないが、気持ちよく聴けて楽しかった。


最後に三三さんと朝太さんが会場に手ぬぐいを撒いた。三三さんの投げたやつをキャッチ。よし!幸先いいぞっ。