SWAクリエイティブツアー

18:30〜20:35@明治安田生命ホール
6号 「華やかな憂鬱」
4号 「手紙の中の君」
2号 「後藤を待ちながら」
1号 「頭上からの伝言」

※タイトルうろ覚えにつき、SWAブログでご確認下さい。
 →7/24更新のSWAブログでは上記の通りでした(7/25追記)


今回のテーマは「東京」。


「華やかな憂鬱」経営不振で8月7日をもって閉店することになった新宿歌舞伎町のキャバクラ「キングアラジン」。ホストあがりの店長は、故郷の茨城県水海道に引っ込む前に“これぞTOKYO(トキオ)”って所を見たいと、東京葛飾生まれの店員カズに東京案内を頼む。カズの案内で、京急梅屋敷を皮切りに、高幡不動、東久留米…とビミョーなエリアを連れまわされ、ついに小笠原諸島母島(一応、東京だ)へ。母島にたった一軒しかないスナックに入った二人、そこには“小笠原の淡路恵子”と呼ばれるママがいて…。
キャバクラが舞台だけに「今までSWAではやるのを控えていた」『東京ホテトル音頭』も挿入されました。キングアラジンには“さとみちゃん”というキャバ嬢が登場します。店長がやたらと「さとみー!!」と叱りつけるのですが、喬太郎さん、一箇所で「かすみー!!」と師の昔の彼女の名前と間違えました。“さとみちゃん”と“かすみちゃん”、この後のメンバーの話に延々とリレーされます。


「手紙の中の君」東京の大学生ヤスダオサム君、デートの時女の子を連れて行くところというのが、お茶はスタバ、ランチは吉牛、ショッピングはユニクロ…という具合。ついに「アンタなんか全然つまんないのよ!」と“かすみちゃん”にフラれてしまう。ガックリしているヤスダ君に“さとみちゃん”という見知らぬ女の子から「マー君!いますぐ迎えに来て!」と間違い電話が。さとみちゃんはどうやら田舎から出てきた純朴な女の子らしい。放っておいたら東京の悪い男に騙されてヒドイ目に遭うのでは?と、ヤスダ君は心配半分・下心半分でマー君になりすましてさとみちゃんを迎えに行くのだが…。ヤスダ君が「東京の悪い男に騙されてスレてしまうさとみちゃん」を想像する妄想シーンが、自分的には大うけでした。“スポーツカー”に乗った男が「ヘイ!彼女!」ってさとみちゃんに声をかける、騙されて水商売の女に身を落としたさとみちゃんは、すっかりはすっぱになっててタバコをくわえて「ねぇ、あたしにブルースを聞かせてよ」(笑)、いつの“昭和”よ?いかにも昇太さんが好きそうなストーリーで笑った。


「後藤を待ちながら」(SWAでは、全員の話が終わった後、昇太さん編集のVTRが流れて噺のタイトルが紹介されますが、このタイトルを見て客席から笑いが起こりました)
夢をかなえに田舎から東京にでてきたという吉田君、36歳にしていまだフリーター。彼の夢というのが“ワルモノをやっつける正義の味方になりたい”というレベルで、はなはだ子供っぽく荒唐無稽。夜勤のアルバイトでしばらくアパートに帰っていなかった吉田君、久々にアパートの部屋に帰ると、そこには一人の見知らぬ中国人が。お前は誰だ、何故人の部屋にいる、出て行け!と怒る吉田君に、中国人は「集合場所はココと言われたヨ」。誰にそんなことを言われたのだと尋ねると「後藤さん」…。実は、テーマが「東京」に決まるまでに紆余曲折あり、一度は“文学”をテーマに作りかけたそう。白鳥さんは最後まで強引にベケットを押し通したというわけ。なお、白鳥さんの噺の中では、さとみちゃんは“吉田君が高校時代に付き合った彼女”という設定でした。


「頭上からの伝言」結婚して東京に出てきた男女。男はかつてロッククライミングをやっており、世界の山を制覇するという夢があった。しかし、東京に出てから結局どこの山にもいかずじまい、今はごく普通の会社員暮らし。休みの日くらいどこかへ連れて行ってとせがむ妻“さとみ”とケンカして家を飛び出した男、見てろ、東京で一番高いところに登ってやる!と東京タワーに登り始める。登っている途中、カブトムシとクワガタを発見して子供のために捕まえたりしながら、東京タワーのてっぺん目指して登り続けるが…。男は東京タワーから落ちて死んでしまうのですが、最後によみがえります。そのよみがえりシーンが彦いちさんらしくリリカル。


最後、昇太さん宅に集まって創作にいそしむメンバーの姿を撮ったVTRが流れ、BGMは「東京の屋根の下」(唄・灰田勝彦)。


皆が売れっこになってしまったSWAメンバー、全員揃っての打ち合わせがなかなかできなくて、今回は公演当日に間に合うか?!というかなりヤバイ状況だったそう(…いつもそんなこと言ってるな)。正直、いまひとつ…という印象はあるのだけど、ここからブラッシュアップされて再び聴ける噺があるかもしれない。それがSWAを観続けている理由、楽しみの一つなのです。




※会場では「次回SWA9/22・23」のチラシが配られたが、日程が変更になる模様。舞台で昇太さん「また改めて連絡します!」。そして次回も3号はぬき。…どうしたの?