いわと寄席 林家彦いちの日

19:00〜21:10@シアターいわと




トーク
山梨のこども落語教室の話、新宿で不審者扱いされて警察署に連行された話を50分。着物こそ着ているけれど、立ったまま話し続けるスタイルは「喋り倒し」っぽい。私は彦いちさんのライブ「喋り倒し」は大好きなんだけど、でも「喋り倒し」ならたっぷりトークを聴きたいし、トークでは彦いちさんの“今”を聴きたいな。いつものネタも面白いけどね。


厩火事
彦いちさんの「厩火事」は前にも聞いた気がしたのだけど、調べてみたら初めてでした。彦いちさんのお咲は亭主のお皿を割るのに失敗して、2回目でようやっと割ります。


舞台上で着物を着替えた後、休憩10分


稲穂のじゅうたん
これはたしか圓丈師の作?聴くのは初めて。冴えないセールスマン、今日も何も売れずにビジネスホテルに戻り、食堂で夕食をとっている。食べながら「…不景気、リストラ、低金利」と独り言をつぶやくうちに、突然幻覚に襲われ…というお話。この幻覚シーンがシュール&叙情的。お茶碗によそったご飯の米粒の一粒一粒が、ピシピシーッとモミに覆われ始め、そのモミから苗が出て、稲穂が実り、気がつくとホテルの食堂が一面金色の稲穂の海になっている。おかずの目玉焼きの白味がくるくるっと黄味を覆って卵に戻り、そこからピヨピヨとひよこがかえる…そうやって、食卓のおかずが次々に素材にもどり、男が今まで食べてきたものが稲穂のじゅうたんの上を行進してくるの。ここんところは、しばらく前に観た映画「パプリカ」のシーンを思い出しました。セールスマンの男が幻覚から醒めた後半はちょっとだれるのですが、この噺、彦いちさんに合っているように思いました。


掛け声指南
この前聴いたのはいつだったかなーと調べたら、2月下北沢演芸祭のSWAでした。




今日の収穫は「稲穂のじゅうたん」。