若手研精会OB連落語会 昔若庵 第二回公演

*若手研精会OB連落語会 昔若庵 第二回公演
国立演芸場 18:45〜21:10くらい

前座 春風亭一之輔 「代脈」
桂平治 「源平盛衰記 木曾義仲
柳亭市馬 「雛鍔
入船亭扇遊 「お見立て」
仲入り
柳家喜多八 「あくび指南」
古今亭志ん橋 「風呂敷」

幾度となくアピールしていますが、私は落語を聴きはじめて3年くらいのビギナーです。
「お見立て」を初めて聴いたのは昇太さんです。
「あくび指南」はちくま文庫の『落語百選』でどんな噺かは知っていましたが、ちゃんと聴いたのは今日が初めてかも。
「風呂敷」は先代の馬生師匠のCDで聴いたことがあります。
雛鍔」「代脈」は、どこかで聴いたことがあるかも、という程度
…という私には、今日の会はとーっても勉強になりました。

今日のメニューを初めから終わりまで聴いて思ったことは…
今日のメンバーのトーン&マナーが、いわゆる落語の“正調”ってやつなのかしら?違うのかな?違ってたらすいません。
で、多分、昔の落語というのは、こーゆーのばっかりだったのかしら?と思いました。今日の落語が昔っぽくて好きじゃないということではありません。どれも、それぞれ、いいなぁと思いました。でも、こういうのばーーっかり聴いてたら、さすがに飽きるだろうなぁと。で、飽きた人にとっては、志ん生とか談志の落語って新鮮だったのかしら?と。談志が好きな人は、よく談志の落語をジャズに喩えたりなさいますね、それがようやく実感として腑に落ちました。
それから、昇太さんの落語がいかに現代の若いヒトに分かりやすいか!ということが、よーーく分かりました。喜瀬川花魁の、理屈の通らないワガママっぷりというのは、まさに女の本質で、だから、時代を超えて「そーそー、こーゆー女はいるんだよねぇ」と共感できるキャラクターだと思うのですが、昇太さんの喜瀬川花魁は、まだまだ“女とは?”とかを考えたりすることがない若いヒトビトが、一足飛びに・直感的に理解できて、そーそー!と共感できる21世紀の女子像なのだなぁと分かりました。昇太さんの花魁は「…て感じィ?」って感じなんですよ、うん。
今日の会を聴いて、落語好きな人々における“噺家ポジショニングマップ”というのが、なんとなーく理解できた気がします。「本寸法」とはどーゆートーン&マナーをいうのか?そこにカテゴラズされる噺家というのはどういう人々か?とか、その辺りが分かったような気がします。
(…ええと、これを読んだ人には、私が、何を、どう分かったつもりになってるのか、ワケが分かりませんね、きっと。スイマセン、今、自分の“わかった!”を、分かりやすく説明できません。)


※今日のメニューで、自分が一番好きだったのは喜多八師匠の「あくび指南」です。お師さんのスノッブな感じとか、女目当ての若い衆のC調加減とか、喜多八師匠にドンぴしゃでした。
※その他、どうでもいいことですが、今日の客席は、いわゆる「団塊の世代」のヒトビトが多かった気がします。自分のことを「あれ、わたしって、若くない?」と思えました、久々に。そういう気持ちになれるオケージョンって最近滅多にありません。なので、次回の会も是非行こうと思いました(すいませんね、ホントにどーでもいいことで)。