浜松町かもめ亭

文化放送ディアプラスホール 19:00〜20:58

初花 「金明竹
「家にもダンナが一匹おりましたが、さかりがついて…」のあたりはカット、ひたすら口上の早口を聴かせた。もうちょっとゆっくりでもいいのになぁと思った。でも、これは早口が聴かせどころだから、このくらいでもいいのかしら。顔の下半分だけ動かして口上をまくしたてる初花さんの顔を見ていたら、なぜか、いとし・こいし(ひゃくまんえん、じゅうまんえん、うんめいのわかれみち…)を思い出してしまいましたよ。

志ら乃 「崇徳院
立川流っぽいくすぐりいっぱい(だんなの命令で、お嬢さんの恋わずらいの相手を探しに、八十四の爺さんが今朝知床へ行かされた、知床はまだいい、これから竹島へ探しに行かされる奴がいる!竹島は日本か?…とかね)、そして速い速い。どうも私は、志らく派の速さに乗るのが苦手みたいだ。分からない自分が野暮なのか?それとも、たまたま速さにハマる噺がかかった高座にめぐり合っていないだけなのか?

遊雀 「野ざらし
高座にあがって、前に出た志ら乃さんを評して「あんなに急がなくたっていいと思うんですがねぇ」と言ったので嬉しくなった(そうですよねー、私もそう思うのですー!…と)。ハナ唄がご機嫌でした(スチャラカチャンチャン…コツが〜出た、サのサイサイ♪)この会場は、いかにも放送局らしくてあんまし風情がないのだけど、遊雀さんは会場の空気を寄席みたいにしてしまう。

喬太郎 「白日の約束」
高座で立ち上がって歩き回ったりして、のびのび自由な喬太郎さんであった。マクラではもちろんホワイトデー&バレンタインデーにふれ(噺を知らない方のために解説。白日=ホワイトデーです)、モテなかった若かりし頃のことなど。今年四十三になろうというのに、まだこんなこと言ってんですからしょーもない…というようなことを自らおっしゃってて、マイミクさんの“喬太郎落語=モテない男のルサンチマン説(…だっけ?)”に納得した。