市馬落語集

お江戸日本橋亭 19:00〜21:00

市丸 「道灌」
市馬 「猫の災難」
お仲入り
市馬 「火事息子」

「今、池袋演芸場に出ておりまして…」と、
マクラでは、池袋演芸場が、いかに噺家にとってとても演りやすい会場か、
だから、なくなって欲しくないのです!…という話などをなさった。
ホリイさんも、ラジオであの会場はいい!と言ってらしたな、そういえば。
今日のこの会場も市馬師匠を聴くのに相応しい
ちょうどよい狭さという気がする。
今日は主催者予想外の大入りだったらしく、立ち見の客もいたけれど。


『猫の災難』は初めて聴いた噺だったのですが、
これは小さん師匠の十八番だったらしいです。
師匠のお仕込み…って感じだったのかなぁ。
小さん師匠、聴いたことがないから分からないのだけど。
人のいい兄貴分がいいなーと思いました。
こんなヒト時々ホントにいますね
私のそばにいてくれたら、私はすごーく大事にしちゃうのに。
で、聴きながら「帰り、絶対呑む!ぜぇーーったい呑む!」と
堅く決意した。
お酒が呑めない人も、こういう噺を聴くと「呑みたい!」ってたまらなくなると思います。

『火事息子』
人情噺だからって無理に泣かせず、ほどよくしみじみさせて下さいます。
おかみさんが猫をおっぽりだすところ、いいです。
だって、オカンてものは、大抵愛と矛盾に満ち満ちているモノじゃないですか。
そーゆーところで、しみじみした。


市馬さんの会は
ふわぁ〜っと行くと、ふわぁ〜っと始まって
ふわぁ〜っといい心持で帰って来れる。
落語を鑑賞するとか、そういう心構えがいらない気がする。
私は、いろんなことをよく知らない半可通だけど
緊張せずに客席に居れて、通になった気分にさせてくれる。
そーゆー会なのであった。