立川志の吉 東京駅前独演会 其の4

志の春「道具屋」
志の吉 「一目あがり」
休憩
志の吉 「文七元結


志の吉さんは岡山県作陽高校出身(後輩にオダギリジョーがいる)。
高校では、短い間、寮生活をしていたそうで、
その寮生活をネタにした新作を、
去年、神田京子さんと二人でやってる会で聴いた。
その噺は面白かったです。
高校時代は、バリバリの、とまではいかなそうだが、周りにつられて、
ちょっとワルいくらいのヤンキーだったみたいで、
元ヤンキーっぽい憎めなさというか、愛嬌があります。
で、つい観てしまうわけですが。
マクラでは、彼らしさが出ていて心からいいなぁと楽しくなるのですが、
古典には、ひき込まれるということはまだなくて、見守る感じで聴いています。


ただ、
「わたし、この会場を愛してるんですよねぇ」と本人がおっしゃるだけあって、とてものびのびやってらして、そこはとてもいい感じです。
この間、立川流一門会でやった「一目上がり」も今日のほうが
明るくテンポがよかったと思いました。
文七元結」も悪くはなかったです(…あ、なんかエラソーだ、すいません)。


しかし、なんだ、この会のお客さんは、普通の落語の独演会に来るお客とは違う感じのヒトが多いです。
東京駅そばの東京建物八重洲ホールというところでこの会はやってるのだが、場所柄か、若い会社員やOLが目についた。
女性はもう純粋に「志の吉ファン」て感じだ。
「一目上がり」で大笑いがあって、えー?なんでそんなに笑えるの?と羨ましいくらいだった。(もしかして、志の吉さんを励ましてるの?そーゆー会だったの?とか、いろいろ考えてしまったよ)
マクラで、国立演芸場から学校落語に出てくれないかと頼まれ
「そこでぜひ、学生に“寄席”の話をしてください」といわれて「そんなの、寄席に出てない俺に頼まんでくれ!」と困って断ったという話をしたのですが、そもそも「寄席」とか「立川流」とかが全く分からない様子でぽかんとしている人がいた。
(私の付近にいた女性は休憩時間に連れの女性に「ここって寄席とは違うの?」と尋ねていました。連れは「違うみたい」と答えていたよ)


今まで前売りを買うことはせず、時間があれば当日券で聴く…という感じで行ってたのだが、今日はあとちょっと遅かったら売り切れで、危うく入れないところだった。
人気あがってるのかしら。
よかったね、志の吉さん。